金持ちだから何?お金の使い方が貧しすぎる日本人

「マンション持ってないの?」

とあるとき金持ちの知人に馬鹿にされたことがある。なんてつまらない人間なんだろう。

東京には金持ちでありながら、お金の使い方が貧しすぎる人が多い。

何かにつけてマンション、というし、何十億円もかけてひどい悪趣味な家を建てたりもする。銀座の有名店で何十万円を使ってみたり、新車でしょっちゅうベントレーとかそういうものを買ってみたりする。

だがなんてつまらないのだろう。

 

私は2億円でこの街にマンションを買う人間の気が知れない。

そもそも日本の建築はデザインがダサいから興味がないし、いくら高層マンションでもこの東京のゴミゴミとした景色を見るために2億円払って200平米とかの狭い部屋を買う理由がわからない。

例えばイタリアで2億円で買える家は、何百年もの歴史がある邸宅だ。

寝室、書斎、リビング、メインダイニング、キッチンダイニング、メイドルーム、幅広の廊下、2〜3の風呂つきゲストルームがついている程度が平均的の広さだろう。

見える景色は、ナポリならナポリ湾だ。ローマならサン・ピエトロ大聖堂やコロッセウムが浮かび上がる夜景だ。

まずこの街の金持ちには、毎日の生活がどれだけ豊かか、という観点がない。

生活をシンプルに考えたらそういう綺麗な景色とか、豊かな自然とかを見ながら限られた人生を過ごす方が断然いいのに、駅直結だとか、港区だとかそういうくだらない話しかできない。

10億円かけて人に溢れたこの街で一周高い壁に囲まれたコンクリートの家を作るくらいなら、シチリアの別荘つき島を4億で買ってを過ごした方が贅沢だと思うのだが。

 

この街で高級車に乗らない理由は?車が多すぎて全く気持ちが良くないからだ。次々と新車で高級車を買っても、走るのが東京では全く意味がない。

だったら中古のアルファロメオをイタリアで買って、アマルフィ海岸を初夏にドライブした方がよほどいい。

銀座で高いレストランをめぐるのは良いだろう。食事はたくさん体験すればそれだけ豊かになっていく。

しかし美味しいものが銀座や東京に全てあると思う人間はおそらく馬鹿だ。提供されることに慣れすぎているし、作られたサービスに依存しすぎている。

食事は体験だ。

例えばナポリの町を散策して食べるピッツァ。イギリス東北部の港町で曇り空を見ながら食べるフィッシュアンドチップス。スペインのアンダルシア地方で白い街並みを見下ろしながら食べるハモンセラーノ。ドイツのクリスマスマーケットでホットワインと食べるヴルスト。

こういうものは別に何十万も出さなくても食べられるものだが、その場所やシチュエーションで体験しないとおそらくその良さがわからないものだ。

 

東京にはなんでもある、というが、本当に心が豊かな人は東京にある誰かが作り出した娯楽とかサービスにはあまり興味がないだろう。

この街は貧しい。常に人と比べて、常に最高級を目指しているが、その狭い価値観のせいで、無駄なマンションや、くだらない一流店巡りに執着してしまう。

 

例えば毎年10億円を稼ぐのを5億円にして、一年の半分を休みにして旅をする方が、10億円を消費し続けるよりよほど贅沢なのではないだろうか。

もちろん僕はそんな金持ちではないけど、生活は彼らよりよほど豊かだと思う。

その狭い価値観から抜け出せない限り、彼らは世界一貧しい金持ちなのだ。