ラベラサルトリアナポレターナ (本名オラツィオルチアーノ)は昔の方が好きだった

ラベラサルトリアナポレターナというブランドがある。もともとオラツィオルチアーノというサルトリアで、最近はそっちの名前を打ち出してきている。

このブランドは長くストラスブルゴで扱われており、すっかりリデアオリジナルブランドのような趣だ。

だがそれ以前にはやはりいくつかの小さなショップで取り扱われていた。

そしてその頃のラベラサルトリアナポレターナが僕は好きだった。

 

昔のラベラサルトリアナポレターナは、すごく古風なサルトリアだった。

今ではアンコンに派手なマニカマッピーナ、これ見よがしなダブルステッチでナポリらしさを全開にしているが、昔はむしろ

「これがナポリ仕立て?」

と疑問に思うくらい肩パッドが入っていて、マニカマッピーナも控えめだった。今でいうコスタンティーノとかサルトリアチャルディに近い雰囲気だったと思う。

今のラベラサルトリアナポレターナを作ったのは、2代目のピノ。1代目のオラツィオも頭の堅い人間ではなかったから、今に適合する軽快スタイルに切り替えたわけだ。

 

だけど僕はやりすぎだと思う。

アンコンの軽さを打ち出しすぎで、かたちもまるっこすぎる。あのコンパクトな感じはむしろソリートっぽくて、ちょっといただけない。

着丈も短すぎだ。

別に何でもかんでも昔の方がいいというような懐古主義者じゃない。

だけどスタイルとして、

「本物のサルトリアナポレターナ」

の名前はこのスタイルには当てはまらないと思う。

 

日本ではこういう軽快な仕立て方イコールナポリ仕立てだと思われているが、それは違う。本物のサルトリアナポレターナはむしろあの、肩の強調された、ちょっとごつい感じのジャケットだったと思う。

昔の雰囲気で既製服出しても、ナポリ仕立てはアンコンの思い込みがあって売れないのかな。